静岡のおもちゃ店「ままごとキッチンtonton @tonton_kitchen」に学ぶTwitter活用

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アイデアのヒント
中小企業向け活用事例: ままごとキッチンtontonのインタビュー

ビジネスのご紹介

- お店の概要や商品について教えてください

ままごとキッチンtontonは、静岡県浜松市に店舗を構えるままごと用品と木のおもちゃのお店です。

ハイテクなおもちゃが増えている昨今ですが、ままごと遊びは子どもが実際に手を動かしたり、会話をしたり、「どんな料理をつくろうか」「どうしたら美味しくなるか」と想像を膨らませながら遊びが展開します。そういった複合的な要素を含んでいるおもちゃのよさをプッシュしたく、特にままごとの比率を高めに商品を取り揃えております。

メインのお客様は、2〜3歳のお子さんをお持ちの親御さん世代、またお孫さんにプレゼントとして購入されるおじいちゃんおばあちゃんなどのシニア世代ですが、ぬいぐるみと一緒に飾るなどコレクション用に購入されるケースもあり、これらの層にあたらないお客様もたくさんいらっしゃいます。

店長がおもちゃ屋を開業した経緯はとてもシンプルで、娘のためにままごとキッチンを作ったらとても喜んでもらえて、一緒に遊ぶうちに木のおもちゃに魅力を感じたことがきっかけです。そんな大人のチャレンジ精神も感じ取ってもらえるお店です。

 

- お店づくりのポイントや宣伝はどのようなことをされていますか

安心してお買いものをしていただける店舗づくりを心がけています。

大型店舗のように大量に商品を置いたり、安価な販売は難しいですが、店舗がある強みを活かし、扱っている商品の多くはサンプルを店頭に並べ、手にとって遊んでいただけるようにしています。

オンライン販売も行っていますが、実際にお店に足を運んで商品を試していただくことで、意外なおもちゃにお子さまが興味を示したり、その反応を直に見ることができます。TwitterをはじめとするSNSではお店に来ていただくための情報発信も大切にしています。

 

ままごとキッチンtontonのTwitter活用

- Twitterはどのようにお使いですか

新しく入荷したものやオススメのおもちゃを紹介するなど、お客様に新鮮な情報をお届けするためのツールとしてTwitterを活用しています。

コロナ禍以降、ふらっとお店に立ち寄る機会が減り、店内での滞在時間を短めにする傾向がありますよね。お子さまがいればなおさら知らないお店には入りづらい状況だと思います。そのため、お目当てのものがあったほうが来店しやすくなると思い、おもちゃの遊び方や詳しい情報を動画などでも紹介しています。

またTwitterは他の企業との交流や、浜松の情報収集や発信の目的でも利用しています。Twitterを通じて知り合ったメンバーで、実際に集まることもあります。それぞれ業態が違うからこそ、お互いに刺激になるし、いい距離感でお付き合いができていると思います。

 

- Twitterの中の人はどんな方ですか

デザインやイラスト製作などを担当しているヤマダと申します。

何気なくツイートに添えていた「ヤマダネコ」のイラストがお店のキャラクターになっているのですが、実は念願の着ぐるみが完成しまして、名実ともに「中の人」になりました!

ヤマダネコの着ぐるみ

ヤマダネコ(おそらく)初登場シーン

 
- ヤマダネコが大人気とお聞きしました

もともとキャラクターを作ろうと思って描いたわけではないんです。毎朝、お店の営業情報をツイートしているのですが、ただツイートするだけでは面白くないのでネコの落書きを添えてみたら「このネコいいね」という反響がありまして。お店にある設備を使って、ヤマダネコのキーホルダーを試作したところ、他のお店や企業から「ぜひ使わせてほしい」というお話をいただき、次から次へとコラボバージョンのヤマダネコを描くようになりました。

ヤマダが描いたネコなので「ヤマダネコ」と、当時の勢いで適当につけた名前だったので、今となっては少し恥ずかしくなる時があります(笑)。

 

- 日頃のツイートで工夫されていることはありますか

私にとってツイートは呼吸のようなものなので、日々の営業情報をツイートする以外は、面白いことを見つけたらツイートするというスタンスです。短文で気楽に投稿できる点を活かして、仕事とは関係ないこともツイートしながらゆるく楽しんでいます。

おもちゃは頻繁に購入するようなものではないですから、継続的に発信し、見てくれる方々がおもちゃが必要になったときにtontonを思い出してもらえたらと思っています。

Twitterは良くも悪くもやりとりが見えるプラットフォームなので、周りからどう見えるかは気にしています。特定の人と密接な関わりになりすぎて話しかけづらい雰囲気になってしまわないように、距離感を大事にしています。

アカウント開設当初はどう運用したらいいか手探りでやっていました。フォロワーさんの反応を見たりしながら当たり障りのないツイートをしていたのですが、やっていて自分が退屈になってきてしまったんです。自分が楽しくやれるにはどうしたらよいかと考えて、tontonのことだけでなく、地元浜松の他のお店の情報や、見た人がくすっと笑ってくれそうなおもしろい話題を発信するようになりました。

スタイルを変えてから、おもちゃの紹介ツイートにもリプライが増えて、気軽に見てもらえるアカウントだと認識していただけるようになってきたのかなと。

 

 

純粋におもしろいと思ったことをツイートする

静岡県浜北警察署とヤマダネコのコラボ
志太泉酒造・大村屋酒店とヤマダネコのコラボカップ酒
寿司カーのヤマダネコ
- 反応がなくて続けるのが難しいと思ったことは

私がネットを使い始めた頃はブログ全盛期で、私自身も誰が見るでもないブログを何年も書いていましたから、反応がないことは特に気になりませんでした。個人的には、過剰に反応を求めるのはちょっと欲しがりすぎじゃないかと思うくらいです。昔の歌人だって、ただただその時のグルーヴを五・七・五にしたためていたはずなので、Twitterもそんなノリで自分の人柄を出していけばいいと思ってます。

 

- お店の発信にTwitterを使っていてよかったと実感したことや、始めてからの新たな発見などありますか

想像していなかったことが起こり得るのがTwitterだと感じています。

商品はオンラインでも買えるのに、遠方からも足を運んで店舗でのお買い物をお楽しみになるお客様も増えました。また、フォロワーさんが他の方にtontonをおすすめしてくださることもあります。人と人がどんどんつながっていく感覚が楽しいですね。

あと、やりたいと思っていてもなかなか実現しづらいことってありますよね。私にとってその一つが「ヤマダネコの着ぐるみを作る」ということでした。それでも意識的に「いつか着ぐるみを作りたいなー」と言い続けていたからか、フォロワーさんが「着ぐるみ楽しみにしています!」と応援してくれたり、布教してくれたり、グッズを購入してくれたりと、どんどんパワーが集まってきたんです。ついに着ぐるみ化が実現できたので、みんなで一緒に喜びを分かち合いました。やりたいことを発信するうちにつながりができて、応援してくれる人も集まって、実現できる。

ヤマダネコは今年、静岡県浜北警察署の広報アンバサダーに就任したのですが、その話題が県内ニュースに取り上げられたことで、ヤマダネコを求めてご来店くださるお客様も増えました。単純におもちゃの情報発信をしているだけでは得られなかった層にもファンができて、本当にありがたいことです。

ヤマダネコ 広報アンバサダー任命式

ヤマダネコの交通安全動画

地道なプロセスを踏んでコツコツやるほうが、本当の意味でのファンが増えますし、長くやっていけると思います

山田優選手とのコラボ商品。売り上げは日本フェンシング協会に寄付した。

- 特に反応のよかったツイートがあれば教えてください

東京2020オリンピックでフェンシング男子エペ団体が金メダルを獲得したときに、喜びのあまりフェンシングのヤマダネコを描いてツイートしたところ、金メダリストの山田優選手からお声がけいただきグッズを製作することになりました。

あくまでバズることは一つの結果であって、強い刺激を求めてバズりを目指すよりも、地道なプロセスを踏んでコツコツやるほうが、本当の意味でのファンが増えますし、長くやっていけると思います。企業アカウントとなると、とにかくフォロワーを増やす、という運用も多く見受けられますが、手段が目的化すると商品やブランドを安売りすることになりかねません。それぞれの事情や価値観はあると思いますが、tontonの場合はフォロワーさんでもそうでなくても、気に入ってくれた方が買ってくれたらいいという方向性でやっていて、それに伴いきちんと売り上げもついてきています。

- 参考にされているアカウントはありますか

大村屋酒店 

ご夫婦で経営されているお酒屋さんです。お酒の情報だけでなく温かいお人柄がよくわかるツイートで、お客さんともTwitterを通じて楽しんでいらっしゃるお店です。コラボもさせていただきました。

・文化用品店の三保原屋 

江戸時代から続いている老舗です。長い歴史があるからこそ今どうするかを追究されていて、商品の説明の仕方が上手でお店に行ってみたくなるTwitterだと思います。

丸越アピタ名古屋南店 

企業や店舗のTwitter担当者たちは、このお店にお漬物を買いに行ってTwitterの話や情報交換をする、というのが通例になっています。

 

東海圏は大都市とは少し違う雰囲気があるかもしれないですね。小さくとも発信力があるお店が多いので「こっちはこっちでやってやろうじゃないか」と、まとまって大きい力を生み出そうという気概があります。学校のクラスのように、なんとなくみんなが顔見知りのようなつながりで、フォロワーさんには近隣のTwitterをやっているお店を紹介して、あちこち巡ってもらい、土地の面白さを知っていただきたいという気持ちがあります。

 

- 他の企業に1つだけTwitter運用に関するアドバイスができるとしたら

やるからには野望を持つべし!Twitterでの発信を始めてすぐ結果が出ることは稀なので、なにより義務感でやらないことが大事だと思います。せっかくなら能動的に楽しく続けるほうが、いい展開にもつながります。リアルのコミュニケーションと同じで、楽しい人の周りに人は集まるものですから。

- ありがとうございました
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