左ききさんがうれしいお店「左ききの道具店 @hidarikiki_dogu」に学ぶTwitter活用

Twitterビジネス
アイデアのヒント
中小企業向け活用事例: 左ききの道具店のインタビュー

ビジネスのご紹介

 
- 貴社のビジネスについて教えてください

左ききの道具店というオンラインショップを運営しています。2018日の8月13日(国際左ききの日)にオープンし、もうすぐ4周年になります。(2022年現在)

150アイテムほどの商品を取り扱っていますが、すべて左きき専用というわけではなく、左ききの方でも使いやすいユニバーサルデザインのアイテムも扱っています。セレクトショップという形でお店をオープンしましたが、近年ではオリジナルブランド「HIDARI」の開発にも力を入れています。

お店をオープンしたのは、私自身が左ききであり、道具が好き、ということから、自分が本当に買い物したいと思える左ききのためのお店を作りたいという思いがきっかけです。

昔は、左ききだと子どもの頃に右手を使うようしつけられることが多かったですが、今はそうしないのが主流になってきているので、ユニバーサルデザインを意識して商品開発をしてくださるメーカーさんは増えてきたように思います。ただハサミなど、ものによってはユニバーサルに作れないものもありますので、当店はそういったものは左きき専用のものを広く取り扱っています。

利き手にあった道具を使う喜びや楽しさ、快適さを発見する面白さを伝えたいと思っています。左ききの不便さを啓発したいのではなく、心地よく使う楽しさにフォーカスしています。

 

 

左ききの道具店のTwitter活用

- 全体のマーケティングの中でのTwitterの立ち位置、目的は何ですか

当店は大手のモールなどには出店しておらず、独立した自社のサイトのみですので、とにかく存在を知っていただくことが必要でした。

オンラインショップでは、ソーシャルメディアがお客様と接する大切な場所になるため、接客ツールという位置付けをしています。

左ききの方は、世代、性別、趣味などに関わらず、どの属性にも約1割いるといわれています。ターゲットを属性で切れないところが弱みであり強みでもあり、Twitterはその点で広くどの層にもリーチできるので非常に相性がいいと感じています。

Twitterを始めた当初は、正直そんなに期待はしていなかったのですが、始めてみて、他のプラットフォームよりも相性がよいということに気づきました。

 
- 日頃のツイートで工夫されていることはありますか

全体で見ると商品紹介のツイートの反応がいいのは確かですが、左ききの話ばかりしてもつまらなくなってしまうので、雑談も挟むようにしています。いろんな話題で交流できるのがTwitterの良さだと思っていますし、何より自分がそのほうが楽しめるのでそうしています。見る方には楽しさやほっこり感、明るい気持ち、穏やかな気持ちになっていただけたらと思っています。

商品の説明に関しては、左利きの方はもちろん、そうでない方が見ても伝わるように心がけています。

 
- フォロワーさんやツイートを見ている方とどのようなコミュニケーションをされていますか

Twitterをやるからにはコミュニケーションを取りたいと思って続けていたら、毎日挨拶してくれる方ができたり、ポップアップを出店するとフォロワーさんが遊びに来てくれるようになりました。お客様に会えるリアルな場で、オンラインでのつながりの方にお会いできるのはとても嬉しいですね。

お店のロゴがシロクマなのは「ホッキョクグマは全員左きき」という言い伝えがあるからなのですが、普段シロクマのネタをツイートしたり反応したりしていたら、フォロワーさんがシロクマグッズを見つけると教えてくださったりして、交流を楽しんでいます。

 

 

 

企業の公式アカウント同士の横のつながりがあり、心強いということを知れたことも大きいです

- ビジネスの発信にTwitterを使っていてよかったと実感したことや、始めてからの新たな発見などありましたらお聞かせください

エピソードはいくつかありますが、Twitterが左ききというトピックに向いているということ自体が一番の発見でした。個人的にもTwitterの世界観が好きですし、コミュニケーションをとるってこんなに楽しいんだと思わせてくれます。

1.

看板商品になりつつある「左ききの手帳」の誕生は、実はTwitterがきっかけでした。オープン当初「左きき用の手帳を作りたいけど今すぐは無理だなぁ。いつかチャレンジしたいな。」と思っていたところに、手帳メーカーさんの「左きき用手帳を作ってみたい・・・」というツイートをたまたま目にしたのです。すぐにDMでご連絡して、やりとりが始まり、商品化に至りました。2022年版で3年目になりました。

2.

偶然目に止まったツイートで、「新しい手帳を使い始める前に、筆記具との相性を試したい」というニーズがあることを知りました。さっそくツイート主の方に「やってみます!」とリプライをして、手帳に試し書き用紙を付けることになりました。

3.

Twitterを通じて知り合った林刃物さんのところへ伺った際、昔作って廃番になった左きき用のハサミが倉庫に眠っているという話になり、全部買い取って当店で販売させていただくことにもなりました。そのハサミはその後復刻版として復活しています。

 

このような企業の公式アカウント同士の横のつながりがあり、心強いということを知れたことも大きいです。Eyewear shop amiさんには個人的にメガネを作っていただきましたし、テツクリテさんとも仲良くさせていただいています。弊社はもともと名古屋に事務所を構えていたのですが、こういったつながりも岐阜に移ったきっかけの一つになったと思います。Twitter移住ですね笑。

 
- 特に反応のよかったツイートがあれば教えてください

やはり8月13日の左ききの日、2月10日の左ききグッズの日に絡めたツイートへの反応は多く、フォロワーさんも増えて、お店の存在を知ってもらえるきっかけになっていると思います。

これ以外にもモーメントはツイートによく活用していますね。記念日系は準備もできますし、直接左ききや道具に関係なくても、無理やり乗っかるのを面白がってやっています。

ツイートではないですが、音声配信もコミュニティ感があって面白いなと思っています。

もともとお店の雰囲気が伝わればと思い、ゆるくポッドキャストをやっていました。TwitterのSpaceは夜のほうが利用者層に合っているのかなという印象がありながら、なかなか夜の配信はできないでいましたが、大阪でイベントがあった日の夜にSpaceをやってみたところ、いつもより多くの人に聞いていただけました。

- 注目されているアカウントはありますか

五色そうめんさんの素麺戦隊ゴシキメンが気になっています。先日もスーパーで五色そうめんさんの商品を見つけてつい買ってしまいました。

Twitterを見ていると、自分の消費行動がTwitter起因になっていると感じます。直接やりとりがなくても、タイムラインでよく見ている企業さんの商品は親近感を覚えて買ってしまうことが多くなりますね。

 

- 他の企業に1つだけTwitter運用に関するアドバイスができるとしたら

個性や強みは必ずあるはずなので、それを活かして楽しむことを優先するのがうまくいく近道だと思います。アカウントによってビジネスの規模や商材、環境も違うので、試行錯誤して自分の正解を探すことが大事だと思います。

- ありがとうございました

 

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